照明が必要な2つの理由
スマホのカメラ性能は年々向上していますが、「光」が足りないと、どんな高性能スマホでも映像の質は一気に落ちてしまいます。照明が必要な理由は主に2つです。
まず1つ目は、ハイクオリティな映像を撮影するため。
暗い場所ではISO感度を上げる必要があり、ノイズが発生してザラついた印象になります。
照明を適切に当てることで、カメラの性能を最大限に引き出し、くっきりとした美しい映像が得られます。
2つ目は、被写体をはっきりと映し出すためです。
特に顔を映す場合、表情がはっきり見えることで視聴者の共感を得やすくなります。
明るく自然な照明は、印象を大きく左右する「信頼感」を生み出すのです。

動画撮影に使用するライトの種類
照明機材にはさまざまなタイプがありますが、スマホ動画撮影でよく使われるのは次の3種類です。
- 白熱球:温かみのあるオレンジ系の光。肌の色を美しく見せる反面、発熱が強く消費電力が高め。
- 蛍光灯:発熱が少なく長寿命。ただし、点滅による「フリッカー」が起こりやすく、動画撮影には不向きな場合も。
- LEDライト:現在の主流。軽量で持ち運びやすく、色温度や光量の調整がしやすい。省エネで安定した光が得られ、初心者からプロまで幅広く支持されています。
特にスマホ撮影では、LEDライト一択といっても過言ではありません。
照明を選ぶ5つのチェックポイント
照明を選ぶ際は、スペック表だけを見ても本質はつかめません。ここでは「失敗しない照明選びの基準」を5つ紹介します。
① 消費電力
広い空間で撮影する場合は、出力が大きめのライトが必要です。
ただし、長時間の撮影ではバッテリー消耗にも注意しましょう。
② 照度(ルクス)
明るさの単位であり、動画撮影では最低でも1万ルクス、夜間や暗室では3万ルクス以上が理想です。
③ 静音性
冷却ファンの音がマイクに入ると、編集時にノイズとなります。
静音モデルを選ぶことで撮影の自由度が高まります。
④ 演色評価数(CRI)
色再現性を示す数値で、100に近いほど自然な色が出ます。
特に、肌の色や商品の色味を正確に伝えたい場合は、CRI90以上を目安にしましょう。
⑤ 光源の形と範囲
リングライトのように光を柔らかく拡散するタイプは、人物撮影に最適です。
一方、スポットライト型は商品撮影や演出重視のシーンに向いています。
スマホ動画撮影におすすめのライト9選
1️⃣ Ulanzi CUTE LITE L2
防水設計で水中でも撮影可能。アウトドアVlogや車内撮影にも最適な万能ライト。
2️⃣ Kimwood ミニ型 LEDリングライト
顔全体を明るく照らすコンパクトタイプ。オンライン配信やレビュー動画におすすめ。
3️⃣ Yongnuo 600 LEDビデオライト
リモコン操作が可能で、大型撮影や商品紹介動画に最適。明るさと利便性を両立。
4️⃣ VIJIM VL-81 LEDビデオライト
色温度を自由に調整可能。柔らかい光で自然な仕上がりを実現。
5️⃣ Aputure Light Series
軽量で高出力。映像クリエイターの定番ブランド。持ち運びにも便利。
6️⃣ Aputure Amaran 100x
圧倒的な明るさ(最大34000ルーメン)。プロ仕様の本格派。照明1台でスタジオ品質を実現。
7️⃣ Neewer CN-160
低価格ながら明るさ・色温度調整が可能。初心者向けのコスパ最強モデル。
8️⃣ LUME CUBE 2.0
ポケットサイズで非常に強力な光量を持つ。スマホマウントにも対応し、Vlog撮影にぴったり。
9️⃣ PISEL G1S
12の照明モードを搭載し、シーンに応じた演出が可能。雰囲気のある映像を簡単に作れる。
これらを組み合わせれば、室内・屋外・夜間など、あらゆる撮影環境に対応できます。
撮影現場でのライティング活用のコツ
どんなに良いライトを持っていても、配置が悪ければ効果は半減します。
基本は「3点照明」です。
- メインとなるキーライトで被写体を照らし、
- 影を和らげるフィルライトをサブに、
- 被写体の輪郭を際立たせるバックライトを配置。
さらに、照明の反射を利用して柔らかい光を作ると、自然で美しい仕上がりになります。
おすすめは、白い壁やレフ板を使って光を反射させる「バウンス撮影」です。
スタジオやロケ現場で見かけるプロの撮影方法ですね。

まとめ:光を制する者が映像を制す
動画のクオリティを決めるのは、実はカメラ性能ではなく「照明」です。
自分の目的(人物・商品・屋外撮影など)に合ったライトを選び、正しい配置で使うことで、誰でもプロのような映像が撮れます。
たとえスマホ1台でも、光を味方につければ、「映像の印象」は劇的に変わります。
今日からあなたも、照明を制して「プロ並みのスマホ映像」を手に入れましょう。
